若年性アルツハイマー治療方法

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初期症状から進行すると

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若年性アルツハイマー型認知症の初期症状が見られるようになった場合、不安になるのは

「今後、どう進行していくのか?」

今回は、初期症状から進行するとどうなるのか、お伝えしたいと思います。

アルツハイマー型認知症の進行は、初期、中期、末期の3段階

アルツハイマー型認知症の進行については、下記の図をご覧下さい。

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資料元:認知症の臨床評価について/国立長寿医療研究センター 遠藤 英俊

上記のように、アルツハイマー型認知症は初期から中期、末期へ進行していきます。

今回は、具体的にどのように進行していくのか、段階に分けてお話をしていきたいと思います。

 

初期:記憶・記銘力障害,失見当識(時間)

記名力障害失見当識という難しい単語が出てきました。
簡単にいうと、記名力低下とは、新しく体験した事を覚える能力の事、失見当式とは時間や方向感覚など、認識する能力を低下し、認識できなくなることをいいます。
具体的な例を挙げると・・・

・初めて行った場所で迷子になる
・お金の取扱いや請求書の支払い期限を守れないなど管理ができなくなる
・同じことを何度も言ったり、質問を繰り返す
・簡単にできていた、日常生活の行動に時間がかかるようになる
・判断力の低下して、適切な行動が取れなくなる
・物をなくしたり、おかしな場所に置き忘れたりする
・感情および人格のが変化し、以前とは違う人のようになってくる

 

上記のように、明らかに物忘れや判断能力が低下しているものの、周囲の簡単な声かけやサポートがあれば、日常生活をこなすことができるという程度の認知症症状です。

中期:失名詞,着衣失行,構成失行,視空間失認,錐体外路障害

→医学的な専門用語が続きますので、わかりやすく説明します。
失名詞とは、言葉自体や意味が思い出せない事です。着衣失行とは、間違った服の着方をする、つまり、頭を通さないといけないのに袖口から頭を出そうとして着衣ができないという症状です。
また、構成失行とは、ペンを持ち、紙に書く事ができるのに、簡単な図形を書く事ができないといった空間を把握できない状態のことをいいます。
視空間失認とは、物が見えるものの、何か理解ができない、細部はわかるが、全体的に理解ができないという事をいいます。
錐体外路障害とは、体が不随運動(筋肉が硬くなる、体が小刻みに震える、転びやすくなるなど)の身体症状が出ます。

具体的な例を挙げると・・・

・新しいことが覚えられなくなる
・幻覚、妄想、自身の考えに凝り固まった思考をする
・衝動的に突飛な行動をとる
・著しい記憶障害や錯乱がみられるなど、症状がさらに悪化する
・複数の手順による作業(着替え等)が困難になる
・新しい状況に順応する事ができない
・家族や友人など親しい人を認識しにくくなる

若年性アルツハイマー型認知症の中期に入ると、家族だけのサポートだけでは在宅生活を支えることが困難になってきます。

この時期に入ってからは、本人の病気を家族が受け入れ、前向きに「これから、どうしていくか」という風に気持ちが変わる段階となります。もし、まだ一人で支えている方は、行政や地域包括支援センターなどの相談窓口へ連絡をしましょう。

 

末期:人格変化,無言・無動,失外套症候群

→明らかに別人のようになってしまう「人格変化」や、自発的な運動や発語が全くなく、反応を示さないが、眼は動かして様子を伺うことができる「無言・無動」
最期には、眼は動かすが、身動きひとつせず、言葉も発さない状態「失外套症候群(しつがいとうしょうこうぐん)」となる場合があります。

具体的な例を挙げると・・・

・コミュニケーション能力の喪失
・活動性の低下による体重減少
・痙攣発作
・免疫低下による皮膚感染症
・機能低下による嚥下困難
・うめき声をあげる
・睡眠時間の増加
・排便・排尿障害

 

末期になると、在宅で生活を送ることが困難となり、入院もしくは施設入所などに移行していく段階です。

最期まで在宅で看るという選択肢もありますが、介護負担で倒れないように、一時的な宿泊ができるショートステイなどの利用を併用しながら、長い目で本人の介護を考えていく必要があります。

 

以上、若年性アルツハイマー型認知症の進行過程の「初期、中期、末期」の3段階についてお伝えしました。

 

認知症の進行を知ることは絶望だけではない

6d6cdfcf3c527387bf254e0cfbe98c18_s今回のように、進行する過程をみると、初期症状の方やその家族は、非常に不安、いえ、不安を通り越して「絶望の淵」に立たされている気持ちであると思います。

私自身、認知症医療・介護業界に長くおりますが、末期まで進行される方について、以前は有効な治療方法などなかったのですが、現在は、認知症医療・介護は研究がなされており、進行を予防できる方法も多くあります。
あきらめないで、信頼できる医師を探し、適切な治療や、本人が望む人生を過ごせるよう、行政や福祉関係者、同じような悩みを持ちながらも若年性アルツハイマー型認知症の方を支えている家族の会など、協力者を増やして行くことが必要かと思われます。

 

大丈夫。あなたは一人じゃない。


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